「松ヶ崎に陽が昇る」(金、銀、プラチナの桜)164x60cm.x6枚

6曲屏風/金、銀、プラチナ箔、紙本彩色/2020年06月20日に京都の松ヶ崎涌泉寺にて無事に奉納式典を行うことができました。作品をもっと拡大してみる ▶ enlarge

 

CHERRY BLOSSOM No.050418 - A

24K. gold leaf and acrylic on canvas

180x330x4 cm.

2018

 

 

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CHERRY BLOSSOM No.050418 - B

24K. gold leaf and acrylic on canvas

180x330x4 cm.

2018

 

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松ヶ崎小学校に作品が設置されています/アクリル絵の具と透明フイルム/アクリルの箱 

 

 

岩澤有徑

IWASAWA ARIMICHI

1958 -

 

学校運営協議会理事/松ヶ崎御所ノ内町

松ヶ崎小学校の玄関にあるオレンジの絵の作者、現代美術家

 

令和2年/2020年という年は、世界中の人々を震撼させる見えない新型コロナウイルスと戦う経験をした年です。東京オリンピックも高校野球も、祇園祭も行われなくなり、まだいつ終わるのかわからない恐怖が続いています。

私は、一人の美術家として今しかできないことをしなければと思い立ち、毎日、毎日、金箔、銀箔、プラチナ箔を貼りながら亡くなった人の尊さを込めて作業を続けました。3月4月5月は、何もかも自粛しなければいけないことになり、海外へ行くことや、学校に行くことも隣の県に行くこともすべて自粛するという、不思議な時間が流れていました。平穏無事ということがどれほど幸せなのか、戦争を知らない私たちが、ゆっくり考える時間をいただいた気がしました。桜がいつ咲いて、いつ散ったのかよくわからない春を過ごしたのも初めてです、時間はゆっくり流れているのに、いつの間にか梅雨が来て、初夏になっていました。

私は、今年ゆっくり見ることができなかった桜の間から昇る太陽を令和二年を忘れない、記録として屏風を制作しました。この地に安心して暮らせる時間が永遠におとづれることを祈っています。そして世代が変わった頃、銀箔は、少し黒くなってプラチナ箔との違いが見えてきます。今は、どちらも新しい空気と共に眩しくに輝いています。

今回同時に開始しmatsugasakigenki.com というみんなの花の絵を世界に公開するプロジェクトと連携して私も花の絵を制作しました。

 

2018年4月に大津の2kwギャラリーで展覧会を開催することが決まり、兼ねてから創造していた桜の展覧会を計画。観者がミツバチの視点に立って鑑賞する機会を制作しました。ミツバチを見かける経験は誰にでもありますが、その生態は、はちみつを採取する以外それほど知られていません。成虫は、最大でも27日しか生きる時間がなく、しかもメスだけが、懸命に女王蜂に花粉と蜜を届ける日々を送ります。オスは、屋外で外敵から巣を守るのが主な仕事なのですが、だらだら過ごしているので”怠け者”という意味の英語で “ drone ” (ドローン)と表象されています。メスバチの中でもっとも優秀な蜜をたくさん運んだ個体が、次期女王蜂に任命されます。(4週間しか生きられない生物が3年生きられるのですから大変な事?)そこで彼女らがどのように懸命に植物を見つめているのか、考察してみたくなりました。天敵のスズメバチを瞬時に発見し回避行動を取るために、その羽ばたきを察知する優れた動体視力を持っていると想像できます。また近眼でありながら花粉の黄色だけを注視して識別し、それ以外は、ほぼモノクロで花を見つめているのですが、風に揺れる花びらや天敵の接近、隠れた外敵の素早い動きには、特殊な視力で反応します。動かない遠くの景色や建物など危機感のないものは、注視する必要がないということが想像されます。また私は、久々に具体的な形のある花の絵と点描の抽象画、LEDのアクリル作品とミツバチの視線をテーマにした映像を同時に発表しました。ゲルハルト・リヒターや堂本印象のように抽象と具象を新作で同時に発表する作家は、世界にどのくらいいるのか。多くの現代美術家は、揺籃期に具象画を描き、研鑽期に抽象画を描いています。さてミツバチは、日本人の大好きな満開の桜をどのように見てるのか、今回の展覧会に際し大変興味深いテーマとなりました。

 

出品歴

2018 ◼ 個展/2kw gallery(大津) ▶ installation view

2018 ◼ UNEASINESS/奈義町現代美術館(岡山) ▶ installation view

 

岩澤有徑の物語 ▶ 岩澤ストーリー

岩澤有徑が行う3人組ユニット/UNEASINESSとは、▶ uneasinee.net